日本人の留学先として、不動の人気を誇るアメリカ合衆国。アメリカ英語を学習できるだけではなく、多種多様な文化が共存している国だからこそ得られる体験があります。
この記事では、アメリカ留学の特徴や留学先都市の選び方、体験談をご紹介します。
アメリカ留学の特徴
アメリカに留学するってどんな感じ?という疑問をお持ちの方のために、メリットやデメリットを通して、その特徴をご紹介します。
【メリット1】アメリカ英語が身に着く
アメリカに留学するのですから、当然アメリカ英語を学ぶことになります。
英語と一口に言っても様々な種類があります。大きく分けるとアメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語、カナダ英語などですが、そのなかでも標準的な英語として広く世界で使われているのはアメリカ英語です。
将来はグローバルに活躍したい、世界中の人々と英語を使って交流したいと考えている方は、アメリカ英語を学ぶためにアメリカを選択して間違いないでしょう。
また、一般的な日本の学校教育で指導される英語は、アメリカ英語です。例えば慣れないイギリス英語に挑戦するよりも、これまでに積み上げてきたものを磨き上げる方が成果は出やすいので、アメリカは日本人に最適な英語学習環境だと言えるでしょう。
【メリット2】多種多様な文化交流ができる
あらゆる価値観に触れることで、グローバルな感性を磨くことができます。
アメリカ合衆国は元々、ヨーロッパからの移民によって創られた国です。たくさんの国や地域からの移民で成りなっている国家なので、現在でもさまざま文化が共存し、多種多様な背景を持った人々が暮らしています。
留学先の学校にも、世界中から学生が集まってきます。彼らとともに授業を受けたり、生活を共にしたりしていくことで、多様な価値観を許容するマインドが身に付きます。
また、色々な考え方や常識がある分、自分の意見をしっかりと持っておくことも求められます。アメリカに留学して多種多様な人々と交流することで、国際社会にも通用する素地をつくることができます。
【メリット3】積極性が身に着く
日本人留学生がはじめに突き当たる壁が、授業のスタイルの違いです。
日本の教育現場は総じて生徒が受け身で授業を聞くことが多いのですが、アメリカでは参加型の授業スタイルが基本です。講師からの説明をただ理解するのではなく、積極的に授業に参加する姿勢が求められます。
グループワークやディスカッションの時間も多くあります。自分の意見を発信したり、疑問を投げかけたりするのは、慣れないうちは勇気いりますが、国際社会で生きていくためには必要なこと。語学力に自信が無いと緊張もしてしまいますが、自分自身に完璧を求めず、「一緒に授業をつくりあげていく」という気持ちで積極的に発言していきましょう。
【唯一のデメリット】費用が高い
英語の授業を受けたいというだけであれば、留学先はアメリカにこだわる必要はありません。フィリピンやマルタなど、比較的安価に語学留学ができる国や地域もあります。
しかし、日常生活を通して生きたアメリカ英語を身に着けたいのであれば、やはりアメリカを選ぶべきです。学費には学校の授業料しか含まれていません。留学をするということは、授業を受けるだけではなく、現地で生活をするということでもあります。
確かに、アメリカの語学学校の費用は比較的高額です。ただ、学校以外の場所でも積極的に行動することによって、教科書からでは学べない、生のコミュニケーションを経験することができます。
学校以外の環境も重視したい方、ご自身でアクティブに行動を起こせる方は、かかった費用分以上に収穫を得ることができます。金額だけを比較するのではなく、総合的なバランスを見て留学先を選定しましょう。
都市を選ぶ
広大な国土を誇るアメリカ。留学先候補になる都市もたくさんあり、どれも魅力的です。代表的な都市の特徴をまとめてご紹介します。
ニューヨーク
文化のるつぼ、ビッグアップルなどの総称で知られるニューヨーク。世界の中でも最先端なビジネスや文化の流れを感じながら生活を送ることができます。数多くの観光名所もあり、学校以外の場所でもアクティブに活動できる都市と言えるでしょう。物価が高い地域でもあるので、予算に余裕を持っておく必要があります。
>> ニューヨーク語学留学のメリットやデメリット。おすすめ語学大学から気になる治安まで
ロサンゼルス
ニューヨークに次ぐ、第二の都市として知られるロサンゼルス。アメリカ西部のカリフォルニア州に属しています。一番の特徴は、一年を通して温暖な気候であること。サンタモニカビーチでマリンスポーツを楽しむこともできるので、海のそばで暮らしたい方にはおすすめです。
>> ロサンゼルスで充実の留学ライフ。日本人語学留学にはL.A.がおすすめ
シアトル
エメラルドシティと呼ばれるほど緑豊かな自然が美しい都市として有名なシアトル。アメリカのなかでは、外国人に寛容な土地としても知られています。日本人が入植した歴史もあり、現在でも日本食レストランやスーパーなどが多くあります。また、豊かな自然を活かし、カヌーやロッククライミングなど、日本ではあまり馴染みのないスポーツが楽しめるのも特徴です。
>> 憧れアメリカのシアトル留学。留学費用から手続きの流れや準備まで
サンディエゴ
カリフォルニア州第二の都市であるサンディエゴ。日本から直行便があります。
サンディエゴの英語は聞き取りやすくてキレイな印象。日本人居住者が多いため、日本食レストランも豊富で安心して滞在することができます。
海や山など自然が多く、豊富なアクティビティも人気があります。
>> サンディエゴ留学をオススメする理由は?メリット・費用・語学学校情報も!
シカゴ
五大湖のひとつ、ミシガン湖に接しているシカゴ。日本ではあまり馴染みのない都市ですが、アメリカ第三の都市として国内外からの観光客も多く、ビジネスの拠点にもなっています。また、ジャズやブルースなど音楽が盛んな場所としても有名で、街中や駅のホームでは演奏を見かけるのも日常の風景です。
ボストン
アメリカの中でも最も住みやすい都市のひとつであるボストン。アメリカ建国の歴史を語るうえで欠かせない都市であり、長い歴史があるので美しい古い町並みが特徴です。日本と同じような四季があり、暮らしやすい土地と言えます。また、世界的に有名な大学も多くあり、一般公開の授業には参加することも可能です。
迷ったときは、希望条件から考えよう
「どこにしたらいいのかわからない!」と迷ってしまうとき、まずはご自身が譲れない条件をいくつか挙げることから始めましょう。
趣味がある方だと
- 好きな野球チームの試合を現地で観戦したい
- 趣味のサーフィンは留学先でも続けたい
- 都会で最先端のファッションに触れたい
- 休みの日にダンススクールに通いたい
また環境面で考えて
- 四季があるところがいい
- 夏が好きで、寒いところは避けたい
- 休みの日は海を眺めたい
などなど。
このように自分なりの希望がでると、それぞれの都市の特徴と照らし合わせ、候補を絞っていくことができます。前述の通り、留学をするということは現地で生活をするということ。先に学校を選んでから都市を絞る方法もありますが、限られた留学期間を存分に活かすために、得たい経験や自分に合う条件などから都市を選ぶのもひとつの方法です。
留学を成功させるために大切な心構え
アメリカ語学留学経験がある筆者が、当時実際に心に留めていた大切な心がけを2つご紹介します。限られた留学期間のなかで十二分に成果を出すために、実践しておいてよかったことですので、ぜひ参考になさってください。
日本語に甘えない 必ず英語で話そう
語学学校にはあらゆる国や地域から学生が集まっていますから、当然、同じ国出身の人も大勢います。日本人を見るとほっとする気持ちになるのも事実です。
慣れない環境のなかで、慣れた存在を見つけると誰でもそうなるもの。ただ、せっかく留学までして、日本で出来ることをやっても勿体ないですよね。
ですので、たとえ日本語で話しかけられたとしても、必ず英語で返しましょう。
筆者の実体験ですが、ある時、Skypeで両親と話をしていると、それを見ていたルームメイトに「あなた日本語話せるのね!」と驚かれました。
それほどに「絶対に英語で話す」ということを徹底していると、周囲からも向上心の高い人物として認識されるようになりますし、それが出来ない人は自然と離れていきます。
そして何より、講師に好かれます。実はこれ、とても大事なこと。講師は休み時間の生徒の様子も見ていますし、英語学習の環境を作るのに大変苦心しています。そんななかで、モチベーションの高い生徒がいると嬉しいわけです。そのおかげで、特別な対応をしてもえるかも…?
日本人どうしで交流することを否定しているのではありません。普段の生活では出会えない、さまざまなバックグラウンドをもった日本人に出会える。それも留学の魅力ですし、ひとつの収穫になります。
大事なのは、高め合える仲間かどうか、ということです。留学中、日本人に日本語で話すのは、かえって意地悪だと思いませんか。費用もかけて時間もかけてやってきているわけですから、自分のためだけではなく、他の生徒のためを思って協力しましょう。
違いを楽しむこと
あらゆる国・地域から、あらゆる年代の人々が集まる語学学校では、日常生活を送るだけで、驚くことが多いもの。
アメリカと日本のカルチャーギャップを感じることはもちろんありますが、それ以外にも、クラスメイトやルームメイトと過ごすなかで、それまでの自分の常識が通じないことも多いです。
初対面でいきなりキスはされるし、約束時間より早く到着するとマナー違反だと見なされるし、平日の夜中に突然パーティーが始まってパジャマで踊り出すし、晩御飯が一回しかないことにルームメイトが怒りだすし…。
当たり前ってなんだろう、という気持ちになりますね。いちいち「普通はこうだ!」なんて思って反発していたら、自分自身の息が持ちません。大事なのは、一旦すべてを受け止めて、違うということを味わうこと。そのあとで、嫌なことは嫌と言えばいいのですから。
語学の取得だけでなく、多くの文化や価値観に触れることで視野を広げることができるのも、日本にいたら経験できないことであり、留学の良いところですね。
さあ始めよう!人生を豊かにするアメリカ留学
アメリカに語学留学することで得られるものは、語学だけはありません。さまざまな文化や価値観に触れることで、人間性を豊かにしてくれる素晴らしい体験がそこにはあります。
事前に検討すべき事柄や準備しておくものはたくさんありますが、留学先で得られる経験はそれ以上に価値のあるもの。少しでも興味が湧いたら、学校や留学エージェントに問い合わせてみましょう。